ちょうど一年前、去年の春にこのブログを始めた。
当時の私はあまりにも仕事ができなすぎて、半ば追われるように退職したばかりだった。
私が辞めた職場はいわゆるブラックでは全くない。むしろホワイト。
シンプルに私の仕事ができなさすぎて、周囲に申し訳なさ過ぎて辞めたのだった。
私が仕事をできないから、初めはいい人だった同僚たちが次第に苛立ってくる。
空気を読んだ発言は一切できないのに、周囲の苛立ちだけはキチンと感じられる私。
萎縮して、どんどん空気になっていく私。
さらに悪いことに、園に通う息子がしょっちゅう体調を崩すので、私はそのたびに休まざるを得ない。
仕事ができない上にしょっちゅう休む、コミュ力ゼロおばさん。それが私だった。
誰がそいつと一緒に仕事したいんだよ、と私だって思う。
だから、ときどきちょっと棘のある言い方をしてくるくらいの悪意しか向けてこなかった同僚たちは、本当に理性的で善良な方たちだったと感じる。
いい人たちだったのに私のせいで嫌な感情を持たせてしまって申し訳なかった。
職場からじわじわ居場所がなくなり、どんどん眠れなくなって、夜通しずっと泣いているような日が続いて、私は限界を迎えた。会社を辞めた。
そして「事務はもう無理、というかもう人と働きたくない」と思った私は、退職と前後してブログを始めることにした。
それまでもブログで稼げる、という情報はちょいちょい小耳に挟んでいた。
ノーリスクでありながらハイリターン(当たればだけど)。
しかも出社しなくていいし、自分一人で完結する。
こりゃやるしかないっしょ、稼ぐぞ!という訳で始めたけど、それも続かなかった。
20記事くらい書いたのを最後に、いつしかブログから遠ざかっていた。
私のブログは、イラストを挟みつつ自分の日常を面白おかしく綴る、という内容だったけど、全然検索に引っ掛からないのか誰も読まなかった。
イラストを描くのは思いのほか労力も時間もかかった。
誰も読まないブログを、長時間かけて書くのは次第に辛くなっていった。
じゃあどうすれば検索に引っ掛かるようになるのか?と調べれば良かったのだけれど、しなかった。
退職までに負ったメンタルの傷はけっこう深かったようで、ブログを始めるところまでは漕ぎつけられたのだけど、壁にぶつかったときにその壁を乗り越えるほどの体力が残っていなかったのだ。
「やっぱり私なんてダメなんだー」と諦めてしまった。
今思うと諦めるのが早すぎてびっくり。
けっきょく、春にブログを書き始めて、夏を迎える前に書かなくなった。
根性なしとしか言いようがない。
そしてブログをかかなくなって今に至る訳なんだけど、じゃあブログを書かなくなった時間は何をするようになったのかというと、これがロクな過ごし方をしていない。
YouTubeを見たり、ゲームをしたり、本を読んだり、散歩をしたり。
ちなみに合間にオンラインで在宅ワークの無料講座を受けたり、クラウドワークに登録して案件に応募したりもしたけれど、残念ながらまともな収入に繋げることはできなかった。
この生活を続けたら人間がダメになる、と感じている。
どうせ何もしないんだったら、全然稼げなくてもいいからとりあえずブログでも書こうかな。というのが今回再開した動機。
現状を抜け出すには、とにかく何でもいいから手を動かすしかないように思う。
とにかく変わりたいのだ。
私のメンタルが不安定だと理解してくれている夫は、仕事をしろと口うるさく言うことはない。
ときどき思い出したように「俺が仕事に行っている間、何して過ごしているの?」と聞くくらいだ。
あなたが、有り余る時間をどう過ごしているのかが単純に気になるんだけど、といった風に。
そんな夫の優しさに甘えすぎてしまった。
離れて暮らす私の両親は、「詳細は分からないがおそらく何か辛いことがあって会社を辞めてしまった娘」を遠くから静かに見守ってくれている。
先日会った時には父から「あんたね、何もしなくていい時期っていうのは人生の中でそんなに無いんだからね」と慰めなのか戒めなのか分からないような言葉をかけられた。
娘の現状を歯がゆく思っているだろう父が、選び抜いた末によく分からなくなってしまった言葉。
不器用なやさしさがじわじわと沁みてきている。
両親も高齢になってきているし、いつまでも心配かけちゃいけないよなぁー。
そんな訳でブログをはじめて1周年がたとうとしている今、いったん以前の投稿は削除して、新しい形で再開することにしました。
ときどきイラストも載せるかもしれないけど、基本は文章にする。
イラストを入れるとまた続かなさそうだから。
とにかく続けて、続けた先に何かあればいいな。
書くのは基本的に好きだから、もし続けて何も起きなくても、収益化できなくても、それでもいいかな。甘いかな。
そんな訳で、社会不適合者の私が、母親として妻として一人の人間としてあがく姿を綴りたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
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