鼻詰まりの夫への妄想

花粉症が辛くて昨日の続きを書くことができないので、一旦違う話で。

今年も花粉症の季節がやってきた。

鼻水がとめどなく流れ、肌がちくちくし、くしゃみ連発。

今は鼻水が流れているけれど、これがしばらくすると鼻の奥の粘膜が腫れ、鼻詰まりになる。

そこからが辛い。

鼻が詰まると当然、口呼吸になる。口呼吸になると頭がぼーっとしてきて、なんだかすべてがどうでもよくなってしまう。

口呼吸のせいで、ただでさえうまく動いていない脳の活動量がさらに7割減くらいになるような。

鼻でスムーズに呼吸ができるということの素晴らしさを、毎年この季節になると嫌というほど思い知る。

さて、私の夫は花粉症でこそないものの、年中鼻を詰まらせては鼻から「ぴーぴー」という音をさせている。

なんでも、生まれつき鼻の奥の管が曲がっていて詰まりやすい体質らしい。

本人は慣れたもので、「ぴーぴー」鳴らしながら普通に暮らしている。

時には「ぴーぴー」とすら鳴らず、完全に詰まって口呼吸になっているが、それでもなんてことなさそうだ。(あんまりひどい時は点鼻薬を使うらしいが、滅多に使っているところを見ない。)

これが私には信じられない。

呼吸がうまくできないのに、なぜ夫は普通に暮らせるのか?

私は鼻が詰まった状態では、もう何もする気がしない。何もできない。

一方、夫ときたら鼻を「ぴーぴー」鳴らしつつ、人生の様々な重大イベント……受験、恋愛、就活、結婚等々、すべて大きな挫折なく乗り切ってきている。

夫は、実はものすごいポテンシャルの持ち主なのではないだろうか。

鼻詰まりという、私からしたら重量級の足枷をつけている夫。

もし、夫の鼻詰まりが無かったら?

足枷を外して、本当の力を解放させていたら?

最年少市長くらいにはなっていたんじゃないだろうか。

ハーバード大学に通ったり、宇宙へ行ったりということも、夫の秘められた力を発揮すればたやすいのではないのだろうか。

配偶者だって女子アナどころかミスユニバースかもしれない。

鼻が詰まっているばっかりに、配偶者が私になってしまっているのだ。

……今からでも鼻の奥をまっすぐにする手術をした方がいいんじゃないだろうか。

鼻詰まりが解消された夫には、もっと違う人生が待っているんじゃないだろうか。

この仮説を夫に伝えたところ、「コイツはま~たくだらないこと言ってるな」という表情を浮かべ、一言「なんか失礼だね」とのことであった。

鼻詰まりが無ければもっといい一言をくれていたことだろう。

でも、鼻が通ったことで私がお役御免になるのは困るので、しばらく「ピーピー」鳴らしておいてもらうか。

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